飲食店ブログの書き方 | 集客や売上げにつなげる収益化アイデア

飲食店ブログの書き方 | 集客や売上げにつなげる収益化アイデア

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2020年からコロナ禍の影響もあり、美容室やスポーツジムなど実店舗をもつ業種の方からブログを活用した集客・マーケティングの相談が増えました。

そのなかでも特に多かったのが飲食店からの「ブログをやっても新規顧客や売り上げにつながらない」という収益化(マネタイズ)に関する相談です。

飲食店ブログが収益化できない理由はとても簡単で、間違ったブログ運営をしているからです。

ダメな飲食店ブログの共通点
  • ブログ運営の目的が明確ではない
  • アクセス数が少ない
  • 無料ブログを使っている
  • ターゲットが明確ではない
  • 記事の質が低い
  • 継続しない(更新頻度が少ない)

あなたの飲食店ブログに1つでもあてはまるなら改善の余地ありです。

そこでこの記事では、飲食店ブログを収益化するための正しいブログ運営方法や記事の書き方について詳しく解説します。

目次

「ブログは楽して稼げる」は幻想

「ブログは楽して稼げる」

この言葉を鵜呑みにしてブログを始める人がとても多いですが、大間違いです。

そもそもブログに限らず、努力もせずに楽して稼げるビジネスなんて存在しません。

ブログは好きな時間に好きな場所で好きなだけ作業すればいいので、決まった時間に決まった場所で1日中拘束される仕事に比べると自由で魅力的に感じるかもしれません。

しかし、収益を得るまでには最低でも3〜6カ月はかかります。

それまではかなりの労力を必要とするうえに、なんとなくやっていても絶対に収益化することはできません。

ブログは自分の頭で考え、文章を書き、継続する必要があります。ブログをやったことがない人にとってはマジで苦行なので、苦手なことと向き合い努力する覚悟がなければきっと挫折するでしょう。

しかし、その苦行を乗り越えた先には収益と同時にもっと大事なものを手にしているはずです。

ブログを始めるメリットについては特集記事「ブログを始めると身につく収益よりも大事な『4つのスキル』」で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

飲食店ブログ収益化(マネタイズ)の仕組み

ブログの収益化方法は大きくわけて2つに分類することができます。

1つ目はアフィリエイトやGoogleアドセンスなど、ブログにアクセスしてきたユーザーに対して(1)他社の商品やサービスを紹介・販売することで間接的に得られる収益です。

広告収入のなかにはユーザーが商品を買わなくても、広告が表示されたりクリックされるだけで収益になる場合もありますが、収益率が低いため大きな収益を得るためにはかなりのアクセス数(訪問者)を必要とします。

2つ目はブログにアクセスしてきたユーザーに対して(2)自社の商品やサービスを販売することで直接的に得られる収益です。

実店舗への新規顧客の獲得もこちらに含みます。収益率が高いため少ないアクセス数でも大きなリターンを期待できます。

ブログ収益化の流れはこんな感じです。

ブログ収益化の流れ
  1. ブログで記事を書く
  2. 記事にユーザーがアクセスする
  3. アクセスしたユーザーが商品やサービスを買う

いずれにせよブログのアクセス数(訪問者)を増やし、ブログに訪れたユーザーから収益を得るというのがブログ収益化の仕組みになります。

飲食店ブログでどんな記事を書けばいい?

「どんな記事を書けばいいかわからない」

飲食店ブログでとても多い相談ですが、書く内容は3つのステップで決めることができます。

  1. 『売るもの』を決める
  2. 『ターゲット』を決める
  3. 『必要とされる記事』を書く

どういうことなのか順番に解説していきます。

「売るもの」を決める

どんなにブログのアクセス数を増やしても、ブログを訪れたユーザーに対して何を売るかが決まっていなければ収益化はできません。

そこでまずは『売るもの』を明確にするところから始めましょう。

飲食店だと実店舗の新規顧客を増やして料理やサービスを売ったり、通販で料理や食材を売るくらいしかないと思っている人がほとんどです。

しかしそれ以外にも、目に見えないけど売れる無形資産はたくさんあります。

飲食店が持つ無形資産の一例
  • 調理方法や食材選びなどのハウツー
  • レシピ
  • 飲食店の経営ノウハウ
  • 店やスタッフのブランド力
  • 壁面や空間などのスペース
  • 料理・調理器具の写真や動画

いままで気づいていなかった無形資産をさまざまな視点から棚卸して、その無形資産をどうやって売れるかを考えることで収益化の可能性は無限に広がります。

例えば調理方法や食材の選び方、オリジナルレシピなどのハウツーであれば、書籍化やpdfデータにまとめて素材として販売することができます。

飲食店経営のノウハウであれば経営コンサルティングとして業務化したり、店やスタッフのブランディングがうまくいけばオリジナルグッズを販売することも可能です。

また実店舗の内観がおしゃれな飲食店であれば、壁面や空いている空間などをレンタルスペースとして貸し出したり、料理や調理器具の写真や動画はダウンロード素材として販売することもできます。

このように、あなたにとって価値がなくても他人にとって価値のあるものを探して売るものをリストアップしましょう。

ブログの目的は複数あってもOKです。その場合は目的ごとにカテゴリー分けしましょう。

「ターゲット」を決める

売るものをリストアップしたら、それを「誰に売るか(ターゲット)」を考えます。

何を売る?誰に売る?
実店舗の新規顧客を増やしたい県内・市内に住んでいる人、観光客など
飲食店経営ノウハウを売りたい飲食店経営者、起業を目指す人など
レシピ本を売りたい主婦、料理好きな人など

例えば世田谷区にある居酒屋が新規顧客を増やしたい場合、世田谷区周辺に住む居酒屋を探しているユーザーがターゲットになります。

またその居酒屋がレシピ本を売りたいのであれば、居住地は問わず料理好きや主婦などレシピ本を必要とするユーザーがターゲットになります。

このようにターゲットを明確にすることで、「ターゲットをどうやってブログに集客するか」を考えることができます。

「必要とされる記事」を書く

ブログに狙ったターゲットを集客する方法は、ターゲットが必要とする記事を書くことです。

例えば世田谷区周辺に住む居酒屋を探しているユーザーが必要としているのはどんな記事でしょうか?

まず考えられるのは「世田谷区にあるおすすめの居酒屋ランキング」という記事。この記事で検索上位を獲得できればかなりの数のユーザーが記事に訪れることになり、そのユーザーに対して自分の店を宣伝することで新規顧客の獲得に繋がる可能性はとても高いでしょう。

また料理好きや主婦などレシピ本を必要とするユーザーであれば「飲食店が考案する家庭でもできる簡単レシピ集」のような記事を必要としているでしょう。

このように、ターゲットが必要とする記事がブログがで書くべき記事になります。

アクセス数(検索流入)の増やし方

ターゲットが必要としている記事を書いても、それを多くのターゲットに読んでもらわなければ収益化はできません。

つまり、ブログのアクセス数を増やす必要があります。

ブログでより多くのアクセス数を得ることができれば、新規顧客の獲得だけでなくさまざまな無形資産を収益化できる可能性が広がります。

逆にアクセス数が少ないままでブログを運営していても、何の目的も達成することはできません。

ここでのアクセス数の定義は常連客などの既存顧客は含まない、検索エンジンからの指名検索以外の流入数を意味します。

アクセス数を増やすためにはGoogle検索で上位を獲得する必要がありますが、そのためにはGoogle検索エンジンにブログを高く評価されることが重要になります。

Google検索エンジンの評価基準は複雑なので詳しくは別記事で解説しますが、必ず押さえておきたいポイントが3つあります。

  1. 無料ブログを使わない
  2. 質の高い記事を書く
  3. 継続する(更新頻度をたもつ)

まずはこの3つを意識してブログを運営しましょう。

無料ブログではなくWordPress(ワードプレス)を使う

アメブロなどの無料ブログを使用している飲食店ブログはとても多いですが、無料ブログでの収益化は難しいです。

理由はいくつかありますが、やはりSEOに弱いのが最大のデメリットです。

無料ブログで記事を書き続けても長期的な検索流入は見込めないので、今すぐWordPressでブログを開設しましょう。

無料ブログではなくWordPressをおすすめする理由については「無料ブログとWordPress(ワードプレス)の違いやメリット・デメリットの比較」で詳しく解説しています。

WordPressでのブログ開設には若干専門的な知識が必要になりますが、最近のレンタルサーバーには自動インストール機能がついているので初心者でも簡単にインストール可能です。

WordPressでのブログ開設方法については「ブログ初心者にもわかるWordPress(ワードプレス)の始め方」で詳しく解説しています。

WordPressでのブログ開設が自社で難しいようであれば下記までご相談ください。

もし予算をかけることができないのであれば、ブログの収益化は諦めましょう。

質の高い記事を書く

昨今のSEOでは「質の高い記事」を書くことが重要だといわれています。

質の高い記事といっても定義がさまざまで混乱しがちですが、僕は「ユーザーを満足させることができる記事」を質の高い記事と定義しています。

質の高い記事とは?
  • ユーザーの知りたいことが網羅されている記事
  • ユーザーの疑問を解決できる記事
  • ユーザーの不安や悩みを解消できる記事

このような質の高い記事を書くためには、ユーザーの検索意図から逆算して記事設計する必要があります。

STEP
キーワードを決める

まずGoogle検索エンジンで上位を狙いたいキーワードを決めます。

キーワードは適当に決めればよいわけではなく、集客したいターゲットにあわせて選定します。ターゲットとは前述した、最終的に売りたいものを買ってくれるユーザーのことです。

例えば、世田谷にある居酒屋が新規顧客を増やして料理・サービスを売ることを最終目的とした場合、ターゲットは「世田谷周辺の居酒屋を探しているユーザー」になります。

彼らがGoogle検索フォームで検索しそうなキーワードはなんでしょうか?

「世田谷 居酒屋 おすすめ」や「世田谷 居酒屋 美味しい」などが考えられます。

もしかしたらそのユーザーは個室がある居酒屋を探しているかもしれません。その場合のキーワードは「世田谷 居酒屋 個室」になります。

STEP
キーワードからペルソナを設定する

ペルソナとはマーケティング用語で、年齢・性別・居住地・年収などを細かく設定した架空のユーザー像のことです。

ブログで記事を書くときもペルソナの設定は役に立ちますが、そこまで細かく設定する必要はありません。

例えばさきほどの「世田谷 居酒屋 個室」のキーワードで検索する人のことを思い浮かべてみてください。

今あなたの頭に浮かんできたその人がペルソナです。あとはそのペルソナを満足させることができる記事を書くだけです。

STEP
ペルソナが満足する記事を書く

ペルソナはどんな目的をもって記事にアクセスしてきたのか、どんな記事を書けばペルソナを満足させることができるのかを考えます。

例えば「世田谷 居酒屋 個室」で検索して記事にアクセスしてきたペルソナはどんな情報を求めているでしょうか?

個室のある居酒屋がリストアップされているだけでも役に立ちそうですが、それだけだとあまり満足度は得られません。

予算や立地、平日・週末の混み具合、内観や外観、料理の美味しさなどのレビューが網羅されていると居酒屋選びにとても役立ちます。

またペルソナが何か記念日での利用を考えているとしたら、個室の防音性やサプライズに対応してくれるかどうかなどが記事に書いてあるとより満足度は高くなります。

もしペルソナが会社の忘年会での利用を考えているとしたら、忘年会プランの比較記事なんかがあればとても助かりっます。

このように、ペルソナが知りたいことや不安点・疑問点などを全て解決できる記事ユーザー目線になって書くことが質の高い記事の絶対条件になります。

STEP
キーワードを記事タイトルに盛り込む

ペルソナが満足できる記事を書いたとしても、クリックされて読まれなければ意味がありません。

そこで重要になるのが記事タイトルです。

ブログの記事タイトルには2つの役割があります。

それはユーザーに対してどんな内容の記事なのかを伝える役割と、Google検索エンジンに対してどんな内容の記事なのかを伝える役割です。

ここで重要なのが、キーワードを盛り込みつつ記事内容がユーザーに伝わり、クリックしたくなる記事タイトルをつけるということです。

例えば世田谷の個室があってデートにおすすめの居酒屋がまとめられた記事の書いた場合、「デートにおすすめ!世田谷の個室があるおしゃれな居酒屋ランキング10選」という記事タイトルにすればGoogle検索エンジンにもユーザーに対しても記事の内容を伝えることができるでしょう。

継続する(更新頻度をたもつ)

2020年〜2021年のコロナ禍だけでも20件以上の飲食店ブログの立ち上げをサポートしましたが、現在も運営を継続できているブログは1割程度です。

ほとんどの飲食店は結果が出るまで継続することができずに挫折してしまいます。

1番の挫折理由は、飲食店ブログは結果が出るまで時間がかかるという点です。

新規で立ち上げたブログの場合、正しく運営したとしても結果が数字に表れるまでに最低でも3〜6カ月はかかります。それまではとにかくブログを継続するしかないのですが、ほとんどの人は言い訳をみつけてやめてしまいます。

よく聞く言い訳
  • 本業が忙しい→ブログも本業の1部と考える
  • 文章を書くのが苦手→最初は誰でも苦手
  • 何を書けばいいかわからない→それを考えるのが経営者の仕事
  • めんどくさい→歯磨きのように習慣化する

これらの言い訳から逃げている限り、ブログの収益化は絶対に無理です。

しかしほとんどの飲食店がブログをやめてしまうということは、継続さえできればブルーオーシャンです。とくに地方はブログに力を入れている飲食店がとても少ないため収益化しやすい傾向にあります。

実際に僕が立ち上げをサポートし、現在も継続している飲食店ブログはもれなく収益化に成功しています。

コロナの影響で減った実店舗での売り上げを補填するだけではなく、これまでになかった収益源を見い出しコロナ禍前よりも収益が倍増した飲食店もあります。

ブログに限らずSNSやYouTubeにもいえることですが、継続は必須です。あなたやスタッフによる継続が難しければ、外注してでも継続する。

それもできないのであればブログの収益化は諦めましょう。

飲食店ブログの集客・収益化事例

最後に実際に集客・収益化に成功している飲食店ブログで、実店舗の新規顧客の獲得に繋がった事例を紹介します。

地方の焼肉屋

オーナーがキャンプ好きで近隣にキャンプ場がいくつかあったため、キャンパーをターゲットにした「オリジナルスパイス」と「ソロキャンプ食材セット」を開発・商品化。

「エリア+キャンプ場」をキーワードに設定し、近隣の各キャンプ場のレビュー記事とまとめ記事、キャンプレシピ記事で集客することで収益化に成功。

4年前に開設したブログですが、もともと競合ブログがなかったのとコロナ禍のキャンプブームの効果もあり、1人勝ち状態に。キャンパーに実食してもらうことで実店舗の評価にも繋がり、結果的に新規顧客の獲得に成功。

関東某エリアのラーメン屋

ラーメンの食べ歩きが趣味のスタッフがいたため、ラーメン食べ歩きブログを開設。

「県名+ラーメン」をキーワードに設定。県内のラーメン屋のレビュー記事をメインコンテンツに、エリア別・ジャンル別のまとめ記事で集客し新規顧客の獲得に成功。

「県名+ラーメン」のキーワードは競合が多いため、エリアを絞りジャンルを広げて「市町村名+グルメ」をキーワードにしたグルメブログにしても集客しやすいと思います。

観光地エリアにあるカフェ

エリア内に観光地が多いため、観光客をターゲットにした観光・旅行ブログを開設。

「エリア名+観光」「エリア名+旅行」をキーワードに設定し、観光地の紹介記事をメインコンテンツに観光地周辺の飲食店まとめ記事で集客し新規顧客の獲得に成功。

タイムスケジュール付きで観光ルートを紹介する記事なんかも飲食店に誘導しやすいのでおすすめです。

また観光ブログは自治体のサイトがかなり強敵なので、観光客のなかでさらにターゲットを絞り切り口を変えるなどの対策も必要になります。

某湖の湖畔にあるパスタ屋

某湖には釣り人が多いので、もともとあったブログ内でおすすめの釣りスポットを紹介するカテゴリーを作成。

「湖名+釣り」「湖名+おすすめスポット」「湖名+釣り+駐車場」などをキーワードに設定し、釣り情報記事をメインコンテンツに湖周辺の飲食店まとめ記事で集客し新規顧客の獲得に成功。

釣り以外にも、レジャーや紅葉など湖に訪れるユーザーの検索意図を意識するとさらに幅広く集客可能です。

まとめ

飲食店ブログは目的を明確にして質の高い記事を継続的に投稿し続けることができれば、必ず収益化(マネタイズ)できます。

しかし、飲食店ブログの収益化(マネタイズ)は決して楽ではありません。

人間はそもそも継続することが苦手な生き物なので、うまく仕組み化したり習慣化するなど対策を考えて継続することにフルコミットしましょう。

そうすればきっと半年後にはブログの収益化に成功し、今までになかった売り上げを手にすることができるでしょう。

飲食店ブログの書き方 | 集客や売上げにつなげる収益化アイデア

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